ロシア語 Windows 98と日本語 Windows 98を両立させる方法

 

1. ソフトウェアによるソリューション

 

2. ハードウェアによるソリューション

 


 

1. ソフトウェアによるソリューション

 

ソフトウェア的にロシア語 Windows 98と日本語 Windows 98を両立させる方法の中に 以下のようなマルチブート環境構築用のソフトを使用する方法があります。

 

1) System Commander 4.0

2) Partition Magic 4.0

3) Partition Commander

4) PartitionIt

5) BootIt

 

それぞれの特徴を以下に述べます。

 

System Commanderを使用した場合、Windows 95の時に説明したように1つのドライブに両方のシステムが共存するためディスク容量の面ではメリットがありますが、互いに干渉することによるトラブルが生じ易いという欠点があります。

特に、Windows98のOS自体およびアプリケーションのバグによるトラブルの最も有効な予防策がスキャンディスクを定期的に実行することという現状ではSystem Commanderの1つのドライブ(パーティション)に両方のシステムが共存できる機能(マルチFAT機能)は使用しない方がよいでしょう。

何故なら、日本語のシステムでスキャンディスクを実行するとロシア語名のファイルが欠陥ファイルとして認識されることがあるからです。(逆の場合も同様です。)

幸い、System Commander 4.0にはハードディスクのパーティション分割機能がありますのでこの機能を使ってドライブを複数のパーティションに分割してロシア語と日本語のOSをそれぞれ別々のパーティションにインストールした方がよいでしょう。

 

Partition Magic 4.0、Partition Commander、PartitionItはそれぞれ付加機能に違いはありますが基本的にはいずれもハードディスクのパーティション分割ソフトで、それぞれ付属のBootMagic(旧バージョンではBootManager),SystemCommanderPersonalEdition,SelectItにより起動パーティションを選択できます。

 

Partition Magicではアクティブでないシステムのドライブは隠してしまうため、システム間の干渉が生じないというメリットがあります。

 

BootItもハードディスクのパーティション分割ソフトですが、他のソフトでは1つのハードディスクで最大3つのプライマリパーティションしか作成できないところをこのソフトでは最大255個のプライマリパーティションが作成できるというのがウリです。3個以上のOSを1つのハードディスクにインストールしたい場合にお奨めでしょう。

 

これらのソフトの中でSystem Commander とPartition Magic が機能豊富ですが、その分、高価です。

ロシア語 Windows 98と日本語 Windows 98を両立させるだけであればこれらの中からもっとも安価なものを選択すればよいと考えます。

ただし、PartitionItは6.3GB以上のハードディスクに対応していないので当方のお薦めとしてはPartition Commanderを使用する方法です。

 

具体的な作業手順として以下の2つの方法を紹介します。

 

a. Partition Commander + 日本語Windows98フルバージョン + ロシア語Windows98アップグレード版を使用した場合

b. Partition Commander + ロシア語Windows98フルバージョン + 日本語Windows98アップグレード版を使用した場合

 

 

2. ハードウェアによるソリューション

 

 ロシア語システムと日本語システムを1つのパソコンで使い分ける方法としては前述のソフト的な方法以外にハードディスクを差し替えるというハード的な方法があります。

具体的な作業手順は以下の通りです。

 

 通常、パソコンのハードディスクはパソコン内に固定されています。これを取り外し、電源ケーブルとIDEケーブルも取り外します。

ハードディスクラック(IDE用)をスロットに取りつけます。

図1 ハードディスクラック(IDE用)

 

先ほどハードディスクから取り外した電源ケーブルとIDEケーブルをハードディスクラックに接続します。IDEソケットによっては中心近くのソケット穴がメクラになっているものがあります。この場合ハードディスクラック側の対応するピンをラジオペンチ等で抜き取ってください。

(このメクラ穴はIDEケーブル誤接続防止用なのでピンを抜くときには間違えないように注意してください。)

取り外したハードディスクはハードディスクカートリッジの電源ケーブル、IDEケーブルに接続してケース内にセットし蓋を閉じます。

図2 ハードディスクカートリッジ(IDE用)

図3 ハードディスクカートリッジにハードディスクをセット

 

ハードディスクカートリッジをハードディスクラックにセットしてパソコンの電源を投入します。

システムが起動しない場合はそれぞれの接続部分をチェックして電源を再投入してください。

新しいハードディスク新しいハードディスクカートリッジにセットします。

ハードディスクラックからハードディスクカートリッジを抜き取り、新しいカートリッジを挿入します。

フロッピィディスクドライブにセットアップディスクを挿入して電源を投入し、ロシア語Windows98をインストールします。

インストール完了後はシステムを終了し、電源切断後カートリッジを交換することにより従来の日本語システムに戻すことができます。

電源切断前のカートリッジ交換はくれぐれも行わないようにしてください。

 

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