....Word97の場合....
Word6.0およびWord95では、2byte系言語用の文書と1byte系の言語用の文書はファイルのデータ構造が異なっていたため それぞれのファイルには互換性がありませんでした。
従ってロシア語版Word95のレジストリが7.0に対して、日本語版Word95のレジストリは7.0FEと異なっていました。それ故、ロシア語スペリングチェックプログラムORFOを日本語環境でインストールしようとすると、ロシア語版(又は英語版)Windows95用のインストーラではレジストリに7.0が見つからないためにインストールできませんでした。
そのためにレジストリに7.0を作成したり7.0FEに対して手作業でスペルチェッカーのインストールを行なうといった工夫が必要でした。
Word97の場合、内部処理が1バイト系言語も全て2バイトのUnicodeで行われるようになり日本語とロシア語の垣根が低くなりました。
レジストリも日本語環境、ロシア語環境共に8.0です。スペルチェッカーのインストールも日本語環境で(若干の支障はありますが)行えます。(詳しくは日本語Windows 95/98でロシア語のスペリングチェック、ハイフネーションを行う方法 (その3) を参照してください。)
文書ファイルも日本語環境、ロシア語環境相互に読み込み可能です。ただし、当然のことながらロシア語環境にインストールされていない日本語フォントはロシア語環境で文字化けします。
Word97ではORFO95のパワーアップしたスペルチェック、文法チェック機能が十分使えるというメリットの反面、サードパーティのキリル文字フォントが使えない、プリンタドライバに対応していないものがある等のデメリットもあります。
それ故、Word6又はWord95からアップグレードする場合、旧バージョンはハードディスク上に残したままWord97を別のフォルダーにインストールして旧バージョンのWordのショートカットをデスクトップ上に置いておけばWord97で印刷できなかった文書をWord95及びWord6形式で保存したものやサードパーティのフォントを使用した文書をショートカットにドラッグすることによって問題が解決します。